機能生態分野では、植物の環境応答や適応について、光合成を中心に、分子レベルから生態系レベルまで様々なスケールで研究を行っています。現在の主要なテーマは、環境適応のメカニズムの解明や、植物の光合成・物質生産の観測手法の確立などです。
NEWS & TOPICS
- 博士後期課程2年の山川真広の論文が発表されました。八甲田のブナ林で個体の成長速度、光獲得量、葉面積分布などを解析し、Competitive asymmetryを調べた研究です。一般に、植物群落での光獲得競争は、上部の個体が優先して光を吸収できるため、大きな個体がサイズ以上に有利(非相称的競争)であると言われます。実際、草本の単一種群落で調べてみるとその通りなのですが、多種が共存する群落だと、耐陰性が高い低層種が形態的・生理的に適応していて、受光量や成長量がサイズに比例している(相称的競争)ことが見られます。では、耐陰性が高い樹種で構成された林ではどうなるだろうか、という動機で始めた研究です。ブナは高木種のなかでは比較的耐陰性が高いとされるため、競争も相称的になるのでは、と期待していたのですが、ブナでもやはり競争は非相称的でした。ただし、ギャップがある部分での競争は相称的であることもわかりました。森林ではギャップが確率的に生じるので、ギャップ生成により競争が相称的になる→ギャップが閉じると非相称的になる、ダイナミックに変化していることが示唆されました。(2023.10.8)
- 3年生が3名研究室配属されました。ようこそ!(2023.10.1)
- 東大山中寮@山中湖で行われたデジバイミーティングに参加してきました。ポスタ発表をしてきました(梶野・山川・鈴木・彦坂)(2023.9.19〜21)
- 八甲田にて毎木調査に参加しました(梶野・山川・鈴木祐)。(2023.9.16〜18)
- 八甲田実習でした。(2023.8.24〜28)
- デジバイの南東北調査です(梶野・鈴木)。(2023.8.7〜11)
カヌマ沢(岩手県)にて。クマの爪痕だそうです。なぜかこの木にのみ集中していました。遊び場ということ?
南三陸。もちろん許可をいただいて掘ってます。
予備日。雨が降ると掘れないので、予備日をとってあります。今回は天気にまずまず恵まれましたので、うちの研究室にて研究報告会。