東北大学 大学院 生命科学研究科 生命機能科学専攻 植物細胞壁機能分野理学部 生物学科 植物生理学 西谷研究室 ENGLISH
研究内容 論文・著作 研究室メンバー 学生の募集について アクセス 植物細胞壁機能
研究内容
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方法論
  • アプローチの特徴
    イネ、シロイヌナズナ、ヒメツリガネゴケなどの,それぞれ数千に及ぶ細胞壁関連遺伝子群の中より、植物の成長や器官形成などの特定の過程に関与する遺伝子を推定し,その機能を,逆遺伝学の手法で形質転換体を用いて実証するという方法で、オリジナルな研究テーマを見い出します。次に,特定した遺伝子やタンパク質について,転写制御のしくみや酵素機能などの分子機能を,分子遺伝学,生化学、細胞生物学、発生生理学、形態学などの手法を用いて解析します。このような方法で,植物の成長や器官形成の分子過程を遺伝子発現やタンパク質機能のレベルで解剖するのが,私たち研究室の一般的な研究の方法です。

      
    左から順に、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana),イネ(Oryza sativa),ヒメツリガネゴケ(Physcomitrella patens

  • シロイヌナズナ、イネ、ヒメツリガネゴケの比較ゲノム
    特定の現象に関わる候補遺伝子を推定する際には,イネ、シロイヌナズナ、ヒメツリガネゴケの細胞壁関連遺伝子群の全遺伝子を視野に入れたin silicoによる比較ゲノム解析を活用します。これらの遺伝子はいずれも大きなファミリーを形成していることから,発現データベースの活用も必須です。これらのデータベースの活用も,私たちのアプローチの特徴です。
  • シロイヌナズナ、イネ、ヒメツリガネゴケの形質転換
    遺伝子機能改変変異体の解析は遺伝子機能の実証に必須の技術です。私たちの研究室ではシロイヌナズナ,イネ,ヒメツリガネゴケの形質転換体の作出と解析を研究室内で完結できます。この技術は,特に比較発生生物学的な視点,すなわち進化の視点から植物の成長様式や環境応答性を解析する上で非常に強力な技術です。

      

  • 主な実験手法

    【候補遺伝子の探索】
    ・ゲノムデータベース、発現データベース検索
    ・自家製マイクロアレーによる候補遺伝子の探索
    ・自家製の70mer オリゴDNAマイクロアレーによる,シロイヌナズナ (Imoto et al. 2005)や,イネ(Yokoyama et al. 2004),ヒメツリガネゴケの特定の細胞壁関連遺伝子群の発現スクリーニング
    ・細胞壁タンパク質の二次元電気泳動/MALDI-TOF/MSによるプロテオーム(Kwon et al. 2005)

    【遺伝子機能解析および発現制御機構の解剖】
    ・機能欠損変異体(T-DNAタグライン, RNAi,相同組換えによるKOライン)と過剰発現体の解析
    ・定量RT-PCR, pro::GUS形質転換体、in situ ハイブリダーゼーション法による遺伝子産物の発現パターン解析 
    候補遺伝子制御に関わるプロモーターの機能解析およびその転写制御の解析

    【機能解析用変異体の作成・単離】
    ・シロイヌナズナ:Pro::GUS, T-DNA挿入ライン,RNAiライン, 過剰発現ライン
    ・イネ:Pro::GUS, RNAiライン,過剰発現ライン
    ・ヒメツリガネゴケ:相同組換えによるKOライン,Pro::GUS融合タンパク質発現ライン

    【タンパク質の局在と機能解析】
    ・ペプチド抗体を用いた免疫組織化学による,組織内,細胞内のタンパク質局在の解析
    ・Pichia pastoris酵母を用いた組換えタンパク質の生産,液クロによる組換えタンパク質の精製,細胞壁糖質基質を用いた酵素機能解析
    ・組織内の細胞壁酵素の活性測定(多糖転移酵素活性,ペクチンメチルエステラーゼ活性など)

    【細胞壁の解析】
    ・クリープメーター(Rheoner II) による組織や細胞壁物性の解析
    ・ 糖質分析器による 細胞壁組成,単糖組成,多糖分子量,構造等の解析
    ・ 糖質分析器による酵素反応機構の解析
    ・ 分光器(NMR,質量分析)による構造の解析

    【研究を進める上で用いる主な測定・解析機器】
    ・分光光度計 Thermo NanoDrop1000, UV-10, Shimadzu UV160, Viento XS
    ・蛍光分光光度計 Shimadzu RF-1500
    ・マイクロアレーリーダー Gene Pix 4000B
    ・DNA解析 ABI 310,Maxwell 16
    ・PCR ABI 9700
    ・定量RT-PCR ABI GeneAmp 5700,real time PCR system 7300
    ・蛍光微分干渉顕微鏡 Leica DMRXP
    ・共焦点レーザー顕微鏡 Olympus Fluoview
    ・蛍光実体顕微鏡 Leica MZ16FA
    ・実体顕微鏡 Leica MZAPO, MZ12
    ・タンパク質精製 GE  AKTA
    ・組織物性解析装置 Rheoner II
    ・組織切片作製 Leica HM-325,Vibratome 3000
    ・MULDI -TOF質量分析 Voyager DE-STR
    ・糖質解析 Dionex LC20, ED50, Takara Palstation
    ・細胞壁粉砕装置 Qiagen TissueLyser