- 2019年度以降の学生募集停止について
西谷教授の定年退職に伴い、2019年3月末を以て、東北大学青葉山キャンパスの植物細胞壁研究室は廃止し、2019年以降の学部生・院生の受け入れは停止します。
2019年4月からは、研究室を神奈川大学湘南ひらつかキャンパスに移し、引き続き、植物細胞壁の研究を進める予定です。神奈川大学での卒研生・院生の募集については、4月以降に神奈川大学のHPから公開致します。
私たちの研究室はハンス・モーリッシュを迎えて1922年に創設された東北大学理学部生物教室の植物生理学講座に源を発し、その役割は、植物生理学分野の指導的研究者の育成と同時に、研究室の後継者を育てることにあります。
研究テーマは、分野名の通り、植物細胞壁の機能を分子レベルで解明することです。そのため、イネ、シロイ ヌナズナ、ヒメツリガネゴケなどのモデル植物のゲノム情報を活用して、植物の成長過程や、環境に対する応答における細胞壁の役割の解明を進めています。
2012年から5年間、新学術領域研究「植物細胞壁の情報処理システム」のプロジェクトを統括する研究室として、我が国の植物細胞壁研究の牽引役を担ってきました。
- 植物細胞壁研究は21世紀の先端科学の一つ
植物細胞壁の研究は一見、いかにも地味に見えますが、「細胞壁の情報処理」という新規の研究領域が拓けたため、21世紀の生命科学の最前線の一つとして広く認知されるようになりました。更に、その研究成果は地球規模の植物資源の改良や利用に繋がる点で波及効果の大きいグローバルな科学です。植物の未知の機能の解明とそのグローバルな規模での応用に興味を持っているのなら、是非、我々の研究室を覗いてください。研究テーマについては、まず、受験生の希望を訊くところから始めます。
- 大学院生、学部4学生の課題研究テーマの決め方
入学や研究室配属が決まり次第、学生の希望を聞きながら、すこし時間をかけて研究テーマを設定します。基本的には新学術領域研究「植物細胞壁の情報処理システム」のプロジェクトに何らかの形で参画できるように計画を考えますが、はじめは、あまりプロジェクトに囚われず、学生の希望に沿ってテーマを広く設定し、関連する実験手法の習得を行いながら、研究テーマを絞り、具体化していくことになります。
- 学部生への研究指導
将来4年生での研究室配属や大学院入学を考えている理学部生物学科の学部2年生、3年生には、研究室に余裕のある場合に限り、課外時間(放課後)を利用した研究活動の指導を行います。興味のある学生は連絡してください。
- 新入院生のスタートアッププログラム
学部4年生や大学院修士1年生など、初めて研究室に入る学生には、最初の一カ月程度の間に研究テーマを決めながら、実験方法などを一通り修得するためのスタートアッププログラムを今年から始めました。このプログラムでは、スタッフ(横山講師、黒羽助教、ポスドク)が分担しながら、基本的な実験手法の手ほどきを行うと共に、特殊な機器(糖質分析器など)についてはメーカーの専門家を招いて研修会を開き原理と操作法の講習・訓練を行います。
- 研究室訪問について
研究室の見学や研究内容の説明を希望される受験生は、予め電子メールで研究室訪問の予約をお取り下さい。研究室紹介は随時行います。私たちの研究室を受験される場合には、入試までに必ず研究室にお越し頂き、研究内容を説明することにしています。
- 入試出願について
私たちの研究室では、第一志望の受験生のみを受け入れることにしております。したがって、第二志望として本研究室の受験の相談を受けた場合には、他の研究室を受験するように勧めています。この点、予めご了承下さい。
- 大学院学生の生活
我が研究室は、H29年度は、学生が4名(学振特別研究員2名を含む)で少数精鋭です。また、スタッフは5名(教員3名、ポスドク1名、秘書1名)で学生数よりも多く、学生の研究指導のサポート体制が充実しています。そのため、研究テーマの選択幅が広いだけでなく、学生当たりの研究室のスペースが広く、実験室と居室を完全に分離した研究環境です。
- 学会発表の奨励
大学院生は、以下のどれかの学会での年に1回程度の発表と、課題研究成果を投稿論文にまとめることを目指します。後期課程の学生には、国際学会で発表してもらいます。後期課程では課題研究の成果を筆頭著者論文として出版することが博士の学位申請の必要条件です。
・日本植物学会(9月)
・日本分子生物学会(12月)
・日本植物学会東北支部会(12月末、東北地方のどこか)
・日本植物生理学会(3月)
・日本植物細胞分子生物学会
・Arabidopsis Meeting (米または欧州)
・Cell Wall Meeting (夏の欧州)
・International Congress of Plant Molecular Biology (夏)
・Botanical Congress
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